BLOG教えて! 家庭医療 Blog

家庭医療実習で、地域医療の現場を体験をした4年生の学生さんの活動報告です!

学生の活動
2026/1/14
家庭医療の現場で感じた、対面コミュニケーションの力 ― 北海道見学実習を通して
 
家庭医療の現場を実際にその場で感じてみたい、という思いから、12月に4泊5日の日程で北海道へ見学実習に行ってきました。
 
北海道を見学先に選んだ理由の一つは、家庭医療の歴史が他地域と比べて深いことです。全国規模の学会である日本プライマリ・ケア連合学会の発足は2010年ですが、北海道家庭医療学センターは1996年に設立され、2008年にはすでに医療法人化されていました。せっかく見学に行くのであれば、家庭医療の土台がしっかりと築かれ、指導体制が整っている場所を訪れたいと考え、北海道を見学先に決めました。
天候の不安はありましたが、学生の間に長期の休みを取れる機会も残り少なくなってきていると感じ、「今行かないと、もう行けないかもしれない」と思ったことも背中を押してくれました。
 
北海道に興味があることを井上真智子教授にお伝えしたところ、手稲家庭医療クリニック院長の大塚亮平先生をご紹介いただきました。今回の見学では、「手稲家庭医療クリニック」、関連施設である「手稲渓仁会病院」、そして総合診療科を有し、全人的医療を実践できる医師の育成を掲げている「帯広協会病院」の3か所を訪れました。
 
今回の見学を通して、私が最も強く感じたのは「対面で会ってコミュニケーションを取ることの大切さ」です。患者さんとのやり取りはもちろん、医療者同士の関わりにおいても、文章や通話だけではなく、直接会って同じ空間を共有しながら意思確認を重ねることが、すれ違いや思い違いを減らし、また、患者さん一人ひとりに合った医療につながっていくのだと学びました。
 
患者さんの中には、医師には直接伝えにくいものの、他の医療者には伝えることが出来る大切な情報を持っている方も少なくありません。そうした情報を医療者同士が対面で共有することで、その方の雰囲気や言葉の背景まで含めて受け取ることができるのだと感じました。
 
外来診療の見学では、患者さんが主訴だけでなく、「自分の中で気になっていること」を自然と複数話している姿がとても印象的でした。耳の症状は耳鼻科へ、お腹の症状は内科へ、というように分けるのではなく、「まず家庭医に相談する」という関係性が患者さんの中にも根付いているように感じました。そこには、時間をかけて丁寧に築かれてきた信頼関係があるのだと思います。
 
そのような関係性を築くことは簡単ではありませんが、私も将来、患者さんが「何でも相談していい」と感じられる医師でありたいと強く思いました。
 
対面でのコミュニケーションでも、思い違いが起こることや、逆に対面だからこそ伝えにくいこともあります。それでも、仮にビデオ通話であったとしても伝わりきらない温度感や空気感が、対面には確かにあると今回の実習を通して実感しました。
 
医療現場でもオンライン化が進む中で、効率や利便性だけでなく、人と人が直接関わることの価値を忘れずにいたいと思います。今回の経験で得た気づきを大切にしながら、これからの実習や将来の医師としての在り方につなげていきたいです。
 
最後になりましたが、ご多忙の中、見学実習にあたりご調整・ご対応いただいた皆さまに、この場をお借りして心より感謝申し上げます。

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